郡山城~国史跡・続日本100名城・日本さくら名所100選~

更新日:2023年12月28日

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「郡山城~続日本100名城・日本さくら名所100選~」のヘッダー写真。写真には大和郡山城の追手門と追手向櫓、および満開の桜の木々が確認できる

郡山城について

郡山城は筒井順慶の築城(1580年)に始まる大和でもっとも大規模な城郭で、近世期には、豊臣家、水野家、松平家、本多家、柳澤家の居城となりました。
城郭は徐々に整備されましたが、早くも豊臣秀長の時代にほぼ完成し、増田長盛(ましたながもり)の外堀普請(ふしん)によって城郭の規模が定まったとされています。すなわち、郡山城は内堀、中堀、外堀という三重の堀に囲まれた惣堀(そうぼり)の構えを持つものであり、この中に城郭の中心部や武家地、城下町が配置されたのでした。
現在、天守は残っていませんが、天守郭、毘沙門郭(びしゃもんかく)、法印郭(ほういんかく)などの城郭中心部は奈良県の史跡に指定され、内堀や石垣が良好に残っています。近年、追手門・追手向櫓・東隅櫓などの門や櫓(やぐら)が復元され、往時の威容をしのぶことができるようになりました。一帯は「郡山城跡公園」として公園化されており、散策道も整備されています。2017年には「続日本100名城」(財団法人日本城郭協会選定)のひとつに選ばれました。
また、古くから桜の名所としても知られ、春になると城跡一帯が桜の花で包まれ、この時期に開催される「お城まつり」にはたくさんの人で賑わいます。1990年には「日本さくら名所100選」(公益財団法人日本さくらの会選定)のひとつに選ばれました。さらに、2022年11月10日には、長年の悲願であった国の史跡に指定されました。

大和郡山城跡の敷地と各みどころを示した地図

郡山城のみどころ

天守台展望施設

大和郡山城天守台の全景写真

郡山城天守台は、築城から400年以上が経過し、天守台の石垣は変位、変形、破損が進み、崩落する危険が生じたために天守台への立ち入りが禁止されていました。こうした状況の下、安全に天守台登り、郡山城の歴史的な景観や奈良の原風景の眺望を享受できるように、天守台石垣の修理と施設の修景を行い、展望の場所、視点場を整備することになり、2013年度から2016年度の4か年にわたって石垣の修復と展望施設の整備事業が行われ、2017年3月に完成しました。
展望施設からは、大和郡山のまちなみの他、若草山から三輪山のやまなみと、平城京大極殿・薬師寺などの史跡など、奈良盆地を一望することができます。歴史を感じながら、眺望をお楽しみください。

天守台展望施設より撮影された、大和郡山城・法印郭付近のパノラマ写真

天守台展望施設については、下記のページをご覧ください。

お城の桜

大和郡山城跡東側より撮影された、追手東隅櫓と開花期を迎えた桜の写真。桜の木の奥には追手向櫓も確認できる

郡山城跡には、堀を囲うように約800本のソメイヨシノ等の桜が植えられ、「御殿桜」とも呼ばれています。「日本さくら名所100選」にも選ばれていて、桜の花が咲く頃にあわせて開催される「お城まつり」には、時代行列や夜桜など多彩なイベントも実施。各地から多くの見物客でにぎわいます。

天守台展望施設より撮影された、春の大和郡山城・法印郭付近のパノラマ写真

参考

追手門・追手向櫓・追手東隅櫓

正面付近にて撮影された、追手門の外観の写真

追手門は、市民活動により、豊臣秀長の増築当時に近い形で昭和58年(1983年)に復元されたもの。続いて追手向櫓・多聞櫓・追手東隅櫓などが昭和62年(1987年)にかけて復元され、往時の姿を偲ぶ事ができます。

さかさ地蔵(天守台)

間近で撮影された天守台石垣の写真。同写真には拡大図として逆さに積み込まれた石地蔵も確認できる

豊臣秀長が城を増築する際、周辺の寺院等から石をかき集め天守台北面に逆さに積み込んだものです。

柳澤神社

正面より撮影された、柳澤神社拝殿の外観の写真

本丸跡にある神社で、明治13年に旧郡山藩士等によって創立。祭神は江戸幕府 五代将軍・徳川綱吉の側用人 柳澤吉保(やなぎさわよしやす)。

柳沢文庫

正面付近にて撮影された、柳澤文庫の外観の写真

歴代藩主自筆の書物、絵画をはじめ数々の貴重な文化遺産を所蔵しています。
詳しくは、下記の「柳沢文庫」のページをご覧ください。

(外部リンク・新しいウィンドウで開きます)

城址会館(旧奈良県立図書館)

正面付近にて撮影された、旧奈良県立図書館の外観の写真

明治40年に奈良興福寺境内に奈良県立図書館として竣工。昭和45年に当所に移築された、浅瓦葺き木造2階建て。現在、普段は教育施設として活用されています。

鷺池

東側より撮影された鷺池の写真。南岸側には遊歩道と開花期を迎えた桜並木が確認できる

奈良県立郡山高等学校(二の丸屋形跡)の南側にある池で、内堀として利用されていました。護岸に親水遊歩道が作られていて、春には桜が、秋冬には鷺などのたくさんの野鳥を見ることができます。

「石垣の語り部」がご案内します

(注)お知らせ(注)

新型コロナウイルス感染拡大防止のため、「石垣の語り部」による案内を休止しておりましたが、令和4年4月16日(土曜日)より再開することになりました。

活動再開につきましては今後のコロナウイルス感染症の状況を考慮し変更となる場合があります。ご了承ください。

大和郡山城の石垣を前に、来訪者へ解説を行う「石垣の語り部」の写真

郡山城天守台を「郡山城天守台石垣の語り部」が説明・案内します。
土曜日・日曜日と祝日の10時~16時(冬季は15時まで)、現地に常駐し、郡山城の歴史や石垣の石積みについて、天守台展望施設からの景観などを無料で説明・案内します。
おそろいの青いジャンバーが目印。お気軽にお声がけください。
(雨天等で中止の場合があります)
問合せ:大和郡山市役所 地域振興課(電話番号0743-53-1151 内線563)

郡山城の四季とイベント

郡山城(周辺)で開催されるイベントをご紹介します。
四季折々の郡山城とともにお楽しみください。

満開の桜に囲まれた、春の追手向櫓の写真

緑が生い茂る、夏の追手向櫓の写真

木々の紅葉に彩られた、秋の追手向櫓の写真

うっすらと雪化粧した、冬の追手向櫓の写真

毘沙門郭付近より撮影された、桜の花と内堀、および追手向櫓の写真

さくら
(3月~4月)

手前に咲くツツジの花と、内堀を挟んでそびえる追手向櫓の写真

つつじ
(4月~5月)

郡山城跡にて色づく紅葉の写真

紅葉
(11月~12月)

手前に咲く梅の花と奥に構える追手門の写真


(2月~3月)

大和郡山盆梅展(2月上旬~3月中旬)

櫓内における盆梅展の展示風景の写真

2004年の市制50周年を記念して始まった「盆梅展」。復元されたお城の櫓という厳かな雰囲気の中で、市内愛好家が丹精こめて育てた盆梅約120鉢を楽しめます。
詳しくは、下記のページをご覧ください

大和郡山お城まつり(3月下旬~4月上旬)

お城まつりにおける時代行列の写真。武者姿の行列から右手に大和郡山城の追手東隅櫓が確認できる

もともと、郡山城の石垣に組み込まれた石仏を供養するために行われた祭りで、現在は、桜の花が咲く頃にあわせて、時代行列や夜桜など多彩なイベントとともに開催。各地から多くの見物客でにぎわいます。
詳しくは、下記のページをご覧ください

親子まつり(11月)

親子まつりにおける追手門付近の写真。門のそばにエア遊具が設置されているのが確認できる

「小さな子どもからおとなまで楽しめるおまつり」をコンセプトに、毎年クラフト・模擬店など多彩な催しを、郡山城跡一帯を会場に開催します。

アクセス

電車・バスで

近鉄郡山駅(近鉄橿原線)から徒歩約7分
JR郡山駅(JR大和路線)から徒歩約15分
(法隆寺・西ノ京方面から) 奈良交通バス「やまと郡山城ホール」バス停から徒歩約5分

車で

西名阪道「郡山インターチェンジ」または「大和まほろばスマートインターチェンジ」から北へ
第二阪奈「中町ランプ」から南へ
京奈和道「郡山南インターチェンジ」から北へ
城跡周辺の駐車スペースに限りがありますので、公共交通機関をご利用ください

観光バスでお越しの方へ

郡山城跡から徒歩約5分の「元気城下町バスパーク」をご利用ください!(要事前予約)
場所や予約・利用方法など、詳しくは下記のページをご覧ください。

郡山城跡周辺地図

(外部リンク・新しいウィンドウで開きます)

郡山城天守台展望施設整備事業について

大和郡山城天守台の全景の写真

郡山城の中心に位置する天守台は、市民誰もが気軽に登り、眺望を楽しみ、歴史を体感できる場として、また観桜の名所として市民に親しまれてきました。平成23年、奈良県景観条例により「城跡と奈良盆地が眺望できる郡山城天守台付近」が優良な景観を眺望できる地点として奈良県景観資産に登録されました。
しかし、この当時、天守台の石垣は変位、変形、破損が進み、崩落する危険が生じたために天守台への立ち入りが禁止されていました。このまま放置しては、天守台という歴史的な遺構の保存と景観の保全に大きな影響を及ぼすおそれがありました。
こうした状況の下、安全に天守台登り、郡山城の歴史的な景観や奈良の原風景の眺望を享受できるように、天守台石垣の修理と施設の修景を行い、展望の場所、視点場を整備することとなりました。

大和郡山城天守台から法印郭側の眺望をおさめた写真。城址会館の向こうに奈良の市街地やそれを囲む山々が見える

事業の実施にあたっては石垣を文化財として扱い、専門家から構成される郡山城天守台展望施設整備委員会の指導助言のもとに整備の方針を決定。400年の歴史を経て今日に伝えられた歴史的な構造物である現状の石垣を可能な限り残し、伝統技術、伝統工法を優先的に採用。他の施設整備についても石垣の保存を最優先として実施。事前の発掘調査、石種調査、石垣調査、地質調査などの専門的調査を実施し、調査の成果を実施設計や工事に活かしました。
事業期間は平成25年度から28年度の4か年にわたり、平成29年3月に整備事業は完了。展望施設が完成しました。

お知らせ

展望施設については、こちらのページからご覧ください。

展望施設は平成29年3月26日から一般公開を開始しています。

事業の紹介動画を公開しています。

下記のリンク「郡山城天守台展望施設整備事業 紹介動画~最終回「蘇る天守台」を配信~」をご覧ください。
(平成29年5月24日に、最終回「蘇る天守台」を配信しました)

事業紹介動画「第一回・プロジェクト始動」のサムネイル
事業紹介動画「第二回・発掘調査」のサムネイル
事業紹介動画「第三回・解体修復」のサムネイル
事業紹介動画「第四回・蘇る天守台」のサムネイル

動画は下記のリンク「郡山城天守台展望施設整備事業 紹介動画~最終回「蘇る天守台」を配信~」をご覧ください。

事業紹介動画DVDを貸し出しています。

「第一回 プロジェクト始動」(カラー・26分)、「第二回 発掘調査」(カラー・41分)、「第三回 解体修復(カラー・56分)」、「第四回 蘇る天守台(カラー・25分)」のDVDを貸し出していますので、ご利用ください。
貸し出し期間は2週間、使用料は無償です。
希望される方は、まちづくり戦略課文化財保存活用係へ、住所・名前・電話番号を添えて、事前に電話(0743-53-1151 内線733)で申し込んでください。
窓口での受け渡しとなります。郵送はいたしません。

事業紹介動画「第一回・プロジェクト始動」のDVDレーベルのイメージ図
事業紹介動画「第二回・発掘調査」のDVDレーベルのイメージ図
事業紹介動画「第三回・解体修復」のDVDレーベルのイメージ図
事業紹介動画「第四回・蘇る天守台」のDVDレーベルのイメージ図

郡山城について

郡山城は、筒井順慶の築城(1580年)に始まる大和でもっとも大規模な城郭で、近世期には、豊臣家・水野家・松平家・本多家・柳澤家の居城となりました。
もう少し詳しく知りたい方は、下記リンク先をご覧ください。

事業実施の流れ

テキストリンクをクリックすると、関連ページへ移動します。

  • 平成29年5月24日 事業紹介動画 第4回(最終回)配信(詳細は下記リンク先の「最終回「蘇る天守台」」の項参照)
  • 平成29年3月26日 郡山城天守台展望施設完成式典を開催・一般公開を開始(詳細は下記リンク先参照)
  • 平成28年12月6日 郡山城天守台展望施設の報道関係者向け見学会を実施
  • 平成28年6月7日 事業紹介動画 第3回配信(詳細は下記リンク先の「第3回「解体修復」」の項参照)
  • 平成28年6月6日~30日 市役所で郡山城復元金箔瓦を展示公開
  • 平成27年11月14・15日 石垣整備工事現場見学会(詳細は下記リンク先の「平成27年11月14日(土曜日)・15日(日曜日) 郡山城天守台石垣整備工事 現場見学会」の項参照)
  • 平成27年10月30日 石垣整備工事報道発表(詳細は下記リンク先の「平成27年10月30日(金曜日) 今しか見られない石垣内部~郡山城天守台石垣整備工事」の項参照)
  • 平成27年9月末~ 石垣取りはずし作業開始
  • 平成27年4月20日 事業紹介動画 第2回配信(詳細は下記リンク先参照)
  • 平成26年9月19・20日 発掘調査現地説明会(詳細は下記リンク先の「平成26年9月19日(金曜日)・20日(土曜日) 郡山城天守台発掘調査 現地説明会に約2,000人!」の項参照)
  • 平成26年9月12日 発掘調査報道発表(詳細は下記リンク先の「平成26年9月12日(金曜日) 郡山城天守台発掘調査 記者発表」の項参照)
  • 平成26年6月21日 第2回 現地見学会
  • 平成26年5月27日 第1回 現地見学会
  • 平成26年4月24日 事業紹介動画 第1回配信(詳細は下記リンク先参照)
  • 平成26年3月6日 発掘調査開始
  • 平成25年10月21日 天守台周辺が立入禁止に
  • 平成25年10月18日 安全祈願法要

資料等ダウンロード

テキストリンクをクリックすると、新しいウィンドウで開きます。

(平成27年11月作成)
平成27年11月に開催した現地見学会で配布した資料です。

(平成26年12月作成)
整備事業の概要や現状、発掘調査の成果などを掲載しています。

(平成26年9月作成)
平成26年9月に開催した発掘調査現地説明会で配布した資料です。

お問い合わせ先

  • 観光に関すること⇒大和郡山市 地域振興課観光戦略室:電話番号0743-53-1151(内線562)
  • 公園整備に関すること⇒大和郡山市 まちづくり事業課 市街地整備係:電話番号0743-53-1151(内線633)
  • 史跡整備に関すること⇒大和郡山市 まちづくり戦略課 文化財保存活用係:電話番号0743-53-1151(内線733)

この記事に関するお問い合わせ先

地域振興課 観光戦略室

郵便番号:639-1198
大和郡山市北郡山町248-4
電話:0743-53-1151(内線563)
ファックス:0743-55-4911

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