令和4年9月 環濠のある風景

更新日:2022年09月01日

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市長てくてく城下町タイトル
上田清

大和郡山市長

観光ボランティアガイドと大和郡山を再発見!
今年度 2 回目の「郡山再発見ウォーク」はこの 9月 10 日(土曜日)に開催の予定で、JR 郡山駅東口から稗田、若槻、番条の環濠集落をまわり出発地に戻る約 5キロメートルのコースとなっています。
環濠集落というのは、周囲に濠をめぐらせ自衛した村落のことで、中世大和の村のほとんどが濠や藪で囲まれていたと考えられているそうです。
全国的にみても大和は環濠集落が多い地域で、環濠が現存しなくても史料や地図などから復原できるものをあわせると 200 前後を数えるとされ、大半が本市から橿原市にかけて分布しています。
大和郡山市内には、典型的な稗田をはじめ若槻、番条、井戸野、中城などおよそ 30 の環濠集落がありますが、過半数は見かけだけではわからなくなっているのが実情です。そうしたなか、若槻と稗田の環濠集落は昭和 50 (1975)年、市指定文化財に登録されていますが、稗田と番条は近年、奈良県景観資産に登録されるなど、新たな価値が見いだされようとしています。
一方、市内の環濠集落の多くは佐保川の東側に分布していますが、環濠で水を貯めたり、時間をかけてまわすことによって洪水のリスクを減らす、そうした機能もあったのではないかと、評価されるようになってきました。
奈良盆地の川は、本市を流れる富雄川、秋篠川、佐保川、地蔵院川、高瀬川を含め、すべてが大和川に合流し、亀の瀬一か所から大阪平野に流れるという、全国的にも珍しい特徴を持っています。
そうしたことから、令和 3 年 12 月、大和川は特定都市河川に指定され、国も治水対策を積極的に支援することになったのです。
環濠の形成など、昔からの知恵も活かしながら、流域のあらゆる関係者が力を合わせて対策を進めていこうという気運が高まっているところですので、ご理解とご協力をお願い致します。
再発見ウォークの連絡先は次のとおりです。
大和郡山市観光ボランティアガイドクラブ・市観光協会 電話 52-2010