市史4 割塚古墳
割塚古墳(わりづかこふん)
昭和43年(1986)に宅地造成に伴い調査された直径49メートル、高さ4.5メートルの大形円墳。埋葬施設は横穴式石室で、全長は13.6メートル。
天井石を含めた上半部の石材は抜き取られていました。玄室<げんしつ>の中央に刳抜式<くりぬきしき>の家型石棺を安置しています。石棺内から鏡、耳飾りなどが出土し、石棺の周囲からは馬具<ばぐ>、挂甲<けいこう>、鉄鏃<てつぞく>、須恵器<すえき>などが出土しています。
出土遺物などから6世紀前半に築造されたと考えられています。
現在は千日町の住宅地の中に古墳公園として保存されていますが、石室は埋めもどされて見ることはできません。

割塚古墳の石室と出土した垂飾付耳飾り
割塚古墳の確認調査を実施しています。
以前から見られた割塚古墳の西面における原因不明の湧水によって、法面の崩落がひどくなってきたことから、その修復方法を検討するため、割塚古墳の実態を明らかにする必要が生じました。
そこで、本市では、令和2年度から令和7年度にかけて、年次的に割塚古墳の調査を実施することにし、令和8年度に報告書を刊行する予定で事業を進めています。
【事業計画】
令和2年度 古墳の現況平面測量を実施しました。
令和3年度 盛り土の実態を明らかにするため発掘調査を実施しました。
令和4年度(予定) 現代の盛り土を除去し、石室の様相を探ります。
令和5年度以降(予定) 割塚古墳の本質的価値である玄室の内部に迫っていきます。

常に水が湧き出しています。
地元説明会を実施しました。
令和3年度の調査内容について地元住民の方々へ報告する説明会を開催しました。
予想を上回るたくさんの方に集まっていただき、地元の方々が割塚古墳を地域のシンボルとして大切にされていること、様々な想い出がつまった古墳であることを改めて感じました。
日時:令和4年2月20日(日曜日)10時から開始、11時15分散会
約80名参加

天気を心配していましたが開始時にはすっかり好天となりました。
発掘調査担当者から概要を説明しました。
古墳上段まで上がってもらいました。
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更新日:2024年06月04日