市石2 五尊石仏
五尊石仏(ごそんせきぶつ)

郡山城の石垣には転用材が数多く使われています。石仏、礎石、石塔、石臼など、その数は表面で確認されるだけでも約750基もあります。その中のひとつ、五尊石仏は奈良時代の彫刻を知る上できわめて重要な資料です。
天守郭南東の台所櫓<だいどころやぐら>の石垣隅石の下方にあります。長さ143センチ、幅103センチ、厚さ25センチの花崗岩<かこうがん>に、菩薩像などを浮き彫りにしています。中尊如来を蓮華座<れんげざ>上に、脇侍両菩薩坐像とその背後に菩薩の頭部を彫り、五尊の背後にはし尾をあげた仏壇を配し、蓮華座上には宝相華文<ほうそうげもん>を浮き彫りにしています。
この石仏は奈良市の頭塔<ずとう>に使用されていた石仏と同じ型式であり、築城にあたって頭塔から持ち運ばれてきたものと考えられます。
石垣のもっとも下のほう、堀の水面に近いところにあるので見学するのはたいへん危険です。
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更新日:2024年06月04日