黒漆六角厨子

更新日:2021年03月19日

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黒漆六角厨子(くろうるしろっかくずし)

六角柱にちかい外見に屋根と基部を持つ黒漆六角厨子の写真

 厨子とは仏像や経巻を収める仏具のこと。額田部寺町の額安寺<かくあんじ>境内の収蔵庫に安置されています。

 総高193センチメートルの檜材を用いた木造厨子で、全体に黒漆を塗って仕上げています。平面はその名のとおり横長の六角形です。屋根は照り起<むく>りのある板屋根で、先端を蕨手<わらびて>状に作ります。

 基壇<きだん>も檜製で、同じように黒漆を塗っています。基壇の裏側に「正和<せいわ>五年」「大工正光<まさみつ>」の墨書があり、基壇は鎌倉時代の終わりごろに作られたことがわかります。厨子はそれより少しさかのぼる鎌倉時代中ごろに作られたと考えられています。

 鎌倉時代の六角厨子は法隆寺や岡山市の藤田美術館に残されていますが、類例が少なく工芸史上価値の高いものです。

 見学する際には事前にお寺に連絡して許可をとってください。

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