令和6年11月 映画『オレンジ・ランプ』

更新日:2024年11月01日

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市長てくてく城下町タイトル
上田清

大和郡山市長

自動車販売会社の営業マンとして活躍していた39歳の主人公に顧客の名前を忘れるなどの異変が起き、医師から下された診断は「若年性アルツハイマー型認知症でした。市制施行70周年記念事業として上映された映画『オレンジ・ランプ』。

オレンジは認知症支援のテーマカラーで、関心と理解を深めるため9月21日の世界アルツハイマーデーにあわせて、わが国では毎年9月が認知症月間とされ、本市でも先日の郡山城観月会の際に石垣がオレンジ色に染まりました。

認知症という言葉が使われ始めたのはおよそ20年前ですっかり定着しましたが、一方でさまざまな誤解も生まれているようです。
たとえば認知症という病気があるとか、少しでも物忘れをすると認知症ではないか、とか。
しかし認知症というのはあくまでも状態を表す言葉で、原因となる病気は「アルツハイマー型」「血管性」「レビー小体型」「前頭側頭型」など決してひとつではありません。

だからこそ大切なのはしっかりと診断し、それぞれの病気に応じたケアをすることだそうです。

映画の主人公も診断を聞いて混乱し、家族の気遣いも本人のプレッシャーとなっていきますが、認知症を乗り越えようとしている人たちとの出会いが夫婦の意識を変え「人生をあきらめなくてもいい」「できないことは助けてもらい、できることには挑戦しよう」と考えるようになり、やがて夫婦を取り巻く世界が変わっていくのです。
実話に基づくこの映画。主人公のモデルは診断後は事務職に異動し、勤務を続けながら、不安を抱える人たちの相談や自らの経験を語る講演活動に力を入れておられるそうです。

オレンジ・ランプが伝えようとしているのは、「小さな灯でも、みんなで灯せば世界はこんなに明るくなる。認知症になっても安心して暮らせる社会づくりを!」
本市では、認知症の方やその家族が気軽に立ち寄り、悩みや不安を語り合ったり、専門的な知識を学ぶことのできる『認知症カフェ』が市内14か所で運営されています。是非、近くの地域包括支援センターにご相談ください。