令和6年10月 『柳町フラット』のオープン ~まちに出てまちを楽しむための拠点~


大和郡山市長
先日、長年空き家となっていた柳町商店街の元歯科医院の町家を、市とも連携協定を結んでいる大和郡山まちづくり株式会社がリノベーション、改装した店舗複合施設『柳町フラット』が、「まちに出てまちを楽しむ拠点」としてオープンしました。まちづくり株式会社が手がけた『柳町フラット』は町家未来基地、ワタマチテラス、cottonに続く4件目の物件で、集合住宅を意味するフラットと、来訪者がふらっと立ち寄り、フラットにつながれる場所にという思いが込められているそうです。
道路に面したオープンスペースに続いてカフェとチョコレート専門店、さらに飲食店とその奥にはサウナがあり、町家との取り合わせが不思議な空間を演出しています。そのサウナは貸し切りで、利用時間中は外出は自由。その間に食事や町歩きを楽しんでもらおうというしかけだそうです。
大河ドラマで話題の豊臣秀長は奈良での商売を禁じて郡山に商人を集め、業種ごとに集めて住まわせましたが、生活用品の購入や娯楽は城下町の中ですべてまかなわれていたはずで、今で言うコンパクトシティあるいはスマートシティの先駆けだったのではないでしょうか。リノベーションまちづくりは現代版「スマート城下町」を実現する取り組みでもあります。
一方、町家などを改装し、生まれた新たな空間と新しい商売へのチャレンジを考える人をつなぐリノベーションまちづくりは、建物の元々の所有者の協力がなければ実現しない取り組みです。
オープニングセレモニーには亡くなったお父様を受け継いで、大阪で歯科医院を開業されているご子息が出席されていましたが、気になっていた空き家のみごとな再生に感動しておられる姿が、とても印象的でした。本格的な開店までには少し時間がかかりそうですが、是非一度お出かけください。
更新日:2024年10月01日