令和6年4月 「小さなダム」~雨の季節に備えて~

更新日:2024年04月01日

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上田清

大和郡山市長

能登半島地震から3か月。発災直後の広域消防出動に続き、市の職員も基本は2人ずつ、1週間から10日前後の日程で、被災地の建物被害調査、避難所運営や給水支援、水道施設の応急復旧支援(専門業者の方々にも加わっていただいています。)などに携わっています。

派遣職員には被災者の気持ちに寄り添うとともに、さまざまな「学び」や「気づき」を職員全体で共有してほしいと願っているところです。

一方、災害は地震だけではなく、まもなく始まる水の季節にも備えなくてはなりません。

奈良盆地には本市を流れる佐保川や富雄川など156の河川がありますが、そのすべてが大和川に合流し、狭い亀の瀬を経て大阪に流れています。

奈良盆地のまわりには高い山がないため、大雨が降れば川は一気に増水し、日照りが続けばすぐに涸れてしまうというのがこの地域の特徴で、昔から「大和豊年米食わず」つまり他の地域が豊作でも、奈良盆地は洪水かあるいは干ばつにより稲が育たないと言われてきたのです。

そこで令和3年12月24日、国は大和川流域を「特定都市河川」に指定。国・県・市町村が力をあわせて流域治水に取り組んでいます。

そうした中、大雨の際、川に流れ込む一時水を少しでも減らそうと平成14年に始まったのが雨水タンクの設置補助事業でこれまでに249基、計53,080リットルのご協力をいただくことができました。

まさに「小さなダム」ですが、合わせると大きな効果を生み出すことは間違いありません。

そこで令和6年度から制度を見直し、補助金の上限は従来どおり4万5千円ですが、交付の割合を1/2から2/3へ、設置前申請を設置後申請に改定しますので、場所の制約などもあるかとは思いますが、これを機会に検討いただければ幸いです。わが家でも、200リットルの雨水タンクが水まきや金魚の水かえなどに大活躍です。

雨水ステッカー