令和3年10月 手話とマスク

更新日:2021年10月01日

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上田清

大和郡山市長

先月初め、大和郡山市観光ボランティアガイド養成講座開校式の会場に、手話通訳を必要とするお二人が参加される姿がありました。
手話による観光案内、画期的な取り組みです。
その実現に向けて、受講されるお二人の頑張りはもちろん、関係の皆様が力を合わせて前へ進めていただくことを心から期待する次第です。

大和郡山市は平成27年3月、奈良県で初めて「手話に関する基本条例」を制定しました。その背景には、市職員に対する手話の研修が長年行われてきたこと、市内に県立ろう学校があること、そして「大和郡山市聴覚障がい者協会」の活発な活動があったことなどがありますが、条例の制定がゴールではなく、冊子「手話であいさつ」の作成や、ホームページに手話動画のコーナーを設けるなど、工夫を重ねてきました。

今年の5月に市内で開催された「第34回奈良県ろうあ者大会」では、手話研修を受けた本市の若手職員チームが「大和郡山市の四季」を映像と手話で紹介し、好評を博しました。

一方、手話を必要とする人にとって口元の動きから情報を得ることはとても大切ですが、8月の大雨の際、気象庁のテレビ会見が感染防止対策でマスク越しに行われていたため、口元が見えず、不安だという声がありました。

そうしたなか、その思いを綴った吉岡陽子 大和郡山市聴覚障がい者協会会長の手紙が、堀井巌参議院議員のご尽力により気象庁長官に届けられた結果、今後は口元が見えるように配慮するという連絡をいただいたところです。大変嬉しいニュースでお力添えいただいた皆様に深く感謝申し上げます。

10月3日には、第8回全国高校生手話パフォーマンス甲子園が、全国で初めて手話言語条例を制定した鳥取県で開催され、これまで3回優勝している県立ろう学校が参加する予定です。

高校生の活躍にもエールを送りたいと思います。