平成27年10月 飲み残しのお薬はありませんか?~市長てくてく城下町

更新日:2021年03月19日

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市長てくてく城下町
上田清

大和郡山市長

 近年、平均寿命が伸びた背景には、医療技術の進歩に加えて、新薬の開発がありますが、私たちに身近な「薬」と人間とのつきあいは長く、さまざまなことわざが「薬」を語り継いできました。
 有名なのは「良薬は口に苦し」。
 よく親に説教されたものです。
 一方「薬も過ぎれば毒になる」や「薬多なれば、病甚だし」は薬の乱用を戒めるもので、「一に看病、二に薬」ということわざもありました。
 その薬に関し最近問題となっているのが、残薬つまり飲み残しで、日本全体で年間1,000億円をはるかに超えるという専門家もいるそうです。
 残薬が発生する理由は何なのでしょうか。
 一般的には、高齢者の場合、処方されている薬の種類が多いほど、飲み残しや飲み忘れのケースが増えるということなのですが、薬の種類が増えるのは、年齢とともに受診する病院や科目が増加するためで、にもかかわらず医療機関どうしの連携が不十分だからだというのです。
 そこでこの9月から市の医師会、歯科医師会、薬剤師会と連携し「節薬バッグ」を利用した残薬(飲み残し)の調整が始まりました。
 市内の薬局に、白地に赤で金魚と薬のイラストを描き「残薬調整してみませんか?」と書かれたビニール袋がありますので、残薬を入れて薬局へ持参いただくと、引き取ってはもらえませんが、お医者さんとの相談も含め、必要な薬をきちんと飲んでいただけるよう薬剤師さんが調整していただくことになっています。是非ご利用下さい。
 「青葉は目の薬」や「笑いは人の薬」のように、人間にしか通用しない薬も大切にしたいですね。