平成25年9月 未来に向けて(1)~市長てくてく城下町

更新日:2021年03月19日

ページID 10038
市長てくてく城下町
上田清

大和郡山市長

 ふとしたきっかけで、昭和49年7月に東京で開かれた「第1回日本人口会議」の大会宣言が目にとまりました。今から約40年前のことです。
 議長は、外務大臣なども務めた大来佐武郎氏で、3日間にわたり討議が行われました。特別講演には、あの懐かしい岡本太郎さんの名前も見えます。
 その大会宣言はまず『人口統計専門家の計算によると、日本の人口は、現在の低増加率で進んだとしても、50年後には約1億4千万以上に達することは、必定だ』とした上で『われわれは、人口増加の勢いを阻止するための節度ある、しかも効果的な対策が必要であると考える』そしてさらには『“子供は二人まで”という国民的合意を得るよう努力すべきであるとさえ考える』と結論づけられていて、ひっくり返りそうになりました。
 開発途上国の「人口爆発」という問題が背景にあるとはいえ、少子化と人口の減少がこれだけ叫ばれている今から見れば、何といういい加減な未来予測なのかと、誰しもが感じることでしょう。
 しかし、考えてみれば、わずか40年先のことを予測することさえ、いかに難しいかということであり、折り返してみれば、今から40年後のことを予測するのは難しい、いや、誰にもできないという前提で、ものごとを考えることも、時には必要ではないかと思うのです。
 では、少子化や人口の問題にどう対応すればいいのか。この9月議会には、転入や定住に関する条例の議案を提出する予定です。