平成25年10月 未来に向けて(2)~市長てくてく城下町

更新日:2021年03月19日

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市長てくてく城下町
上田清

大和郡山市長

 地区ごとに開催される本市の敬老会では毎年、子どもたちの作文が楽しみですが、先日、こんな言葉に出会いました。「おばあちゃん、長生きして私の赤ちゃん抱っこしてね。」
 心温まる作文の一節でした。
 未来を考えること、それは命をつなぐことであるにもかかわらず、少子化の傾向に歯止めがかからない今、雇用の確保や景気の拡大、子育て環境の充実が急務であることに間違いはありません。 しかし、家族の絆から生まれる温かさや未来への夢、あるいは自信や誇りといったものの大切さについて、私たちはあらためて考える時を迎えているのではないでしょうか。
 家族にも夢や誇りをつなぐ語り部が必要です。

 一方、少子化や人口の問題に関して、本市へ転入された方々にアンケート調査を行ったところ、郡山を選んだ理由として「親の近くに住みたかった」が「住宅価格が手ごろ」に次いで2番目に多いという予想外の結果となり、驚きました。
 そこで先の9月議会に提案し、可決されたのが『大和郡山市転入・定住・家族の絆応援助成金条例』で、年齢40歳以下のいわゆる子育て世代を対象に、持ち家を取得して市外、県外から転入・定住される場合、20万円分の市内共通商品券を交付するとともに、義務教育終了前の子どもや三世代同居に対して別途、加算するというものです。
 都市部ではあまり前例のない施策ですが、家族の絆や新たなつながりを通じて、ふるさとや地域の魅力を再発見する絶好の機会にしたいと考えているところです。未来に向けて…。