平成22年4月30日 大和の伝統野菜

更新日:2021年03月19日

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市長てくてく城下町
上田清

大和郡山市長

 特徴あるこだわりの特産品としてアピールしていくために奈良県が選定した『大和の伝統野菜』。
 全21品目のうち、生産地に大和郡山市の名があるのは「ひもとうがらし」「大和三尺きゅうり」「大和丸なす」「半白(はんじろ)きゅうり」の4品目ですが、皆様ご存知でしょうか。
 この中で、本市の平和地区を中心につくられている「大和丸なす」は、同じ丸なす仲間の「加茂なす」の種をもとに、およそ50年前から栽培を繰り返し、生まれた新品種で、肉質がしまり、歯ごたえがあって、どんな料理にも使いやすいのが特徴。東京や京都の料亭などでも好評だそうです。
 確かに、普通のナスとは全く違う食感です。
 県のパンフレットによれば、わが国のナス栽培は平城京の時代にはすでに行われていたと考えられており、平城遷都1300年をきっかけに、古代の、私たちが考える以上に豊かな食生活を想像するのも楽しいのではないでしょうか。
 一方、地名を冠した農作物は各地にありますが、たとえば明治の末から本市の平端周辺で栽培され全国にその名をとどろかせたという「平端桃」や、昭和初期、「新大和」という新種で市場に旋風を巻き起こし、本市でも盛んにつくられた「大和すいか」のように、『大和の伝統野菜』が農家の元気につながることを強く期待したいものです。
ただ、最近は調理法がしっかり伝わっていないことが消費拡大のネックになっている面もあり、美味しさを実感していただけるような取り組みも含め、さまざまな工夫が必要だと思います。