平成20年3月21日 自治のしくみ発祥の地
大和郡山市長
通りの中央に小川が流れる紺屋町を東へ、藺町の街路を越え、そのまま東へ進んで真新しい橋を渡ればそこは外堀緑地…。城下町の風情を味わいながらゆっくり歩いて回れるまちづくりをめざして整備を進めてきた緑道がこのほど完成し、みなさまにご利用いただける運びとなりました。ご協力いただいた方々には、厚く感謝申し上げます。
橋のたもとには、『自治のしくみ発祥の地』と題する文章を書いた案内板を設置しました。
「近世にタイムスリップしてこの界隈を歩けば、いずれかの町の会所(集会所)に「箱本」と染め抜かれた小旗が誇らしげに立てられているのが見えることでしょう。それは、町民にとって自治のしくみを象徴する大切な旗印でした。…」
百万石の所領にふさわしい城下町づくりをめざした大納言豊臣秀長は、他の地域での商売を禁じるとともに、郡山に集まった人々に各種の特権を与え、その内容を記した文書を朱印箱に入れて一か月ごとに各町を持ち回らせて、その町に税の徴収や民政を任せました。つまり、「箱本」とは、郡山城外堀の内側「内町十三町」で生まれた自治のしくみだったのです。
外堀緑地からは、北へ、南へ、さまざまな周遊コースが考えられますが、観光資源としての魅力をより一層高めるため、地元のご意見もいただきながら、創意工夫を重ねていきたいと考えておりますので、ご理解とご協力をお願い申し上げます。
更新日:2021年03月19日