平成20年5月22日 大切な命を守るために
大和郡山市長
すさまじいサイクロンに襲われたミャンマー。そして、阪神淡路大震災をはるかに超える規模の四川大地震。
想像を絶する災害のありさまがテレビで映し出されるたびに胸が痛みます。犠牲となった方々のご冥福を心からお祈りするとともに、あらためて命の大切さと、いつどこで何が起こるか分からないという心構えの必要を痛感しているところです。
そうしたなか、今年度、市役所や公民館などの公的施設や中学校などに加えて、市内すべての小学校に「AED」を配置しました。あわせて29台です。
この「AED」(自動体外式除細動器)は、何らかの原因で心臓の筋肉がけいれんを起こし、全身に血液を送る機能を失ってしまった状態(心室細動)になった時、電気ショックを与えて心臓のふるえを止め(除細動)、正常な動きを取り戻すきっかけをつくる優れた機械で、今まで病院でしか処置できなかった電気ショックが、一般の方々にも安全・確実に実施できるようになったのです。
心臓病による突然死。わが国では毎日100人以上にもおよび、そのほとんどが心室細動によるものだそうですが、最近はAEDで救われる事例がずいぶん増えてきました。
しかし、発症から1分経過するごとに10%ずつ救命率が下がるとされていて、一刻も早い除細動が求められることを考えれば、まずはAEDの使い方(私も体験しました。音声で案内をしてくれます)を知っていただくことが何よりも大切だと考えておりますので、地域で、職場で、あるいはグループなどで29台のAEDを研修に活用していただければ誠に幸いです。
子どもたちにも、この機械を通して命の大切さを学んでもらいたいものです。
更新日:2021年03月19日