平成19年1月23日 予算編成の時期を迎えて

更新日:2021年03月19日

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市長てくてく城下町
上田清

大和郡山市長

 全国の市町村は国の施策や方針に基づき、国の補助金や地方債などを使いながら、長年にわたり上下水道や道路、学校、公民館等々、生活の基盤づくりに取り組んできました。これらの施設は私たちの貴重な財産であり、先人の努力とともに、投じた資金が今に生きているということを忘れてはなりません。

 もちろん、投資のツケを後世に残さないため、財政の健全化には全力で取り組んでまいりますが、いわゆる三位一体改革では、地方分権の名のもと、地方をしばってきた補助金の削減とともに、国に納める所得税を減額し住民税を増額する税源移譲が行われるものの、それ以上に国からの地方交付税交付金が削減されるなど、市町村はますます厳しい状況に追い込まれつつあるのが現状で、結果的には、地方よりも国の財政健全化が優先されていると言わざるを得ないのです。

 こうした状況がこれからも続くならば、安全・安心、あるいは地域活性化のための諸施策はもちろん、施設・設備の維持・管理、さらには今後いっせいにその時期を迎える補修や補強、耐震化などに投資できなくなり、かえって将来に取り返しのつかない禍根を残すことになるのではないでしょうか。

 限られた枠での大変厳しい予算編成となりますが、知恵の限りを尽くすとともに、引き続き声を大にして、こうした地方の実情を国に伝えていく所存です。