平成16年3月31日 羅城門のこと

更新日:2021年03月19日

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市長てくてく城下町
上田清

大和郡山市長

 『お城まつり』の季節がやってきました。今年は市制施行50周年記念として、市民の皆様のご協力のもと心あたたまるさまざまな催しが企画されています。新たな出会いやふれあいを大いに楽しみたいものです。
 ところで、今から6年後の平成22(2010)年は、平城京に都が置かれてからちょうど1300年目にあたります。
 平城京の中央を南北に貫いていた朱雀大路の南端には、羅城門という平城京内で最大の門があり、新羅や唐からやって来た使節は、この門で迎えられ、都に入りました。その羅城門が、市内観音寺町の来世橋付近(門の本体は佐保川の河川敷下)にあったと考えられること、そして後世、その礎石が郡山城の石垣に利用されたと伝えられていることをご存知でしょうか。しかも、門外には三つの橋が架けられていて、「三橋」という地名の語源になったとか。
 そこでこんなことを考えたのです。この羅城門付近に、朱雀大路や平城京を一望できる展望台を設けてはどうか、と。夜間は、平城京の区域がわかるような光の演出があれば効果的ですし、振り返れば大和三山や三輪山、藤原京や飛鳥、あるいは世界遺産登録が近い吉野の山々、そしてもちろん郡山城が目の前です。
 経験したことのない角度から『歴史』を見ることで、大きな感動と思いがけない発見があるのではないでしょうか。