平成16年12月1日 ふるさと郡山

更新日:2021年03月19日

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市長てくてく城下町
上田清

大和郡山市長

 先日、郡山とは大変ご縁の深い方の悲しい知らせが届きました。

 現代日本を代表する彫刻家柳原義達氏。享年94歳。
 本市が市制40周年を迎えた平成6年、氏からは次のようなメッセージが寄せられました。
「私は、大和郡山市を故郷に持てることを誇りに思っています。それは、父の実家が郡山にあったので、幼い頃、中学生時代、東京美術学校生時代と、時間があれば通っていました。お地蔵さんのある矢田寺では、大変お世話になりました。また、大和の寺々や仏像等を見学したこと、矢田寺から眺めた景色など思い巡らしたことが私の仕事の礎となっているように思うからです。」

 若いころ、ロダンやブールデルの作品に衝撃と感銘を受けて彫刻家を志した氏は、高村光太郎賞や中原悌二郎賞など数々の賞に輝く一方、平成8年には文化功労者に選ばれていますが、郡山に対する思いは深く、そのご縁で多くの貴重な作品を寄贈いただきました。

 市役所の玄関を出たところに立つ「道標・鳩」、市総合公園体育館前にある「道標・鴉」「風の中の鴉」、やまと郡山城ホールに展示されている「靴下をはく女」「座る女」「道標・鳩」などで、皆様も一度はご覧になったことがあるのではないでしょうか。

 説明板の設置なども含め、作品とふるさと郡山に対する氏の思いを永く伝えていかなければと考えているところです。合掌。