大和郡山市官民データ活用推進計画及び実績報告書について

更新日:2021年03月19日

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1.はじめに

 「IT革命」が産業革命に匹敵する大転換をもたらすなどの考えの下、国では平成13年に高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部を設置し、超高速ネットワークインフラの整備、電子商取引、電子政府等のルール整備、人材育成等を柱とする「e-Japan戦略」が策定され、全ての国民がITを積極的に活用し、その恩恵を最大限に享受できるための取組が開始されました。
その後、「e-Japan戦略2」をはじめとする戦略の累次の見直しを行いながら、ITの利活用にその重点を移しつつ、世界最先端のIT国家を目指して各種政策が推進されてきたところです。その結果、ここ数年においては、電子政府の実現に向けた情報システム改革・業務の見直し(BPR:Business Process Reengineering)等といった一定の成果が出てきているところです。
その一方で、ITをめぐる技術進歩は想像を超えるスピードで進んでおり、特に、スマートフォンが世の中に登場してからの約10年間では、ネットワークインフラの発展による大量のデータ流通と相まって、コミュニケーションの在り方をはじめ、仕事、観光、エンターテイメント、医療・介護等のあらゆる場面に大きな影響を与えてきました。
また、端末やセンサー類の小型軽量化、低廉化とそれに伴うデータ流通量の飛躍的な増大は、「モノのインターネット(IoT:Internet of Things)」、「人工知能(AI:Artificial Intelligence)」、「ビッグデータ」の活用に繋がり、社会にこれまで以上の変革をもたらしつつあります。
こうした状況を踏まえ、官民のデータ利活用のための環境を総合的かつ効果的に整備するため、平成28年12月14日に「官民データ活用推進基本法」(以下「基本法」という。)が公布・施行されました。また、国、地方公共団体及び事業者の責務を明らかにするとともに、国及び地方公共団体に対しては、官民データ活用の推進に関する計画の策定を求めた基本法第8条を受けて、平成29年5月30日に「世界最先端IT国家創造宣言・官民データ活用推進計画」が策定されました。

2.市町村官民データ活用推進計画とは

 市町村官民データ活用推進計画とは、基本法第9条第3項に基づき市町村の努力義務として策定する区域における官民データ活用の推進に関する施策についての基本的な計画です。
基本法では、都道府県においては、「都道府県官民データ活用推進計画」の策定が義務付けられる一方、市町村(特別区を含む)に対しては、「市町村官民データ活用推進計画」の策定が努力義務とされています。

3.大和郡山市官民データ活用推進計画の目的

 近年、スマートフォンの普及、IoTの進展、有線・無線ネットワークの高速・大容量化により、個人や事業者等が、文字情報のみならず、画像・映像データ、位置情報、センサー情報などの、月毎、日毎という定期的な情報ではなく、リアルタイムで流通・蓄積されるデータについても、インターネットを通じて送受信できるようになりました。この状況において、住民・事業者等のニーズにきめ細かく対応した新たなライフスタイルの提案に向け、AI、ロボットなどの技術的進展を踏まえた、官民データの利活用促進に係る取り組みは非常に重要なテーマとなっています。
また、日本は主要先進国の中でも高齢化率とその上昇スピードが高水準であり、加えて生産年齢人口の減少による人口構造の変化も顕著となっており、そのため国では、「期待成長率の低下」、「生産性の低い働き方の継続」、「子育て環境等の改善」、「イノベーションの創出」、「地域の隅々へのアベノミクスの効果の波及」、「経済再生と財政健全化の一体的な実現」、「安全・安心な社会の実現」といった諸課題への対策に取り組まれているところです。
これら課題に対応するに当たっては、各種データの利活用により「東日本大震災や熊本地震などの大きな災害の発生により顕在化したリスクへの対応をはじめ、安全・安心な生活への期待」、「物質的な豊かさだけでなく、心の豊かさや、ゆとりある生活、自己実現により重きを置く傾向による、人の豊かさの尺度(価値観)の変容(例えば、生活の利便性や快適性などの質(QoL:Quality of Life)の向上等の考え方)」、「インターネット上のつながりの深化とともに、豊かさを実現する手段として、いわゆるシェアリングエコノミーに代表されるような、所有から共有へという考え方(各種サービス等におけるインターネット上での相互評価の仕組み等)」等、個々人の多様化するニーズや考え方にきめ細かく対応するための技術的環境の形成やそれを実現していくための対策を講じていくことが必要となります。
上記の趣旨を踏まえ、大和郡山市官民データ活用推進計画は、「手続における情報通信の技術の利用等に係る取組」、「官民データの容易な利用等に係る取組」、「個人番号カードの普及及び活用に係る取組」、「利用の機会等の格差の是正に係る取組」、「情報システムに係る規格の整備及び互換性の確保等に係る取組」を通じて、官民データの利用環境の整備促進を図り、事務負担の軽減、地域課題の解決、住民及び事業者の利便性向上等に寄与することを目的とします。また、官民データの活用により得られた統計や業務データなどの客観的な証拠に基づき、政策や施策の企画及び立案が行われること(EBPM:Evidence Based Policy Making)による効果、効率的な行政の推進も期待されます。

4.大和郡山市官民データ活用推進計画の効果

 大和郡山市においては、大和郡山市官民データ活用推進計画を策定し、効果的に推進することで、官民でのデータ利用が促進され、地域の住民、団体による自発的な地域課題の解決の取組のほか、官民データの利活用促進のために行う、データや業務・システムの標準化等による各種運用コストの削減といった効果が期待されます。

5.大和郡山市官民データ活用推進計画及び実績報告書

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