まちかどレポート509

更新日:2021年03月19日

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まちかどレポート

まちかどレポート509 「町家物語館の雛まつり」

(まちかどレポーター 佐藤)

「町家物語館の雛まつり」(平成30年3月8日掲載)

町家物語館の大階段に飾られた豪華な雛飾りの写真

今年の「大和な雛まつり」は、耐震改修を終え1月から常時公開の「町家物語館」(旧川本家住宅)も、拠点会場として連日沢山の人で賑わっていました。
旧川本家住宅といえば、やっぱりこの大階段の雛かざり、去年は無かったこの感動を楽しみにしていたという人も、大勢居られたようです。

薄暗い部屋に飾られた7段の雛飾りの写真

「昭和十六年に購入した。昭和十五年生まれの私の初節句に購入したものです。
昭和十六年に戦争が始まり、人形など飾れる状態ではなく、当時大阪で商売していたのを店をたたみ、人形とともに奈良へ疎開しました。そのおかげで私も人形も空襲から無事まぬがれることができました」

2階に上がったところの部屋に飾られていたお雛さまには、こんな言葉が添えられていました。
この部屋は、かつてここで働いていた女性たちが髪を結ったところとか、横の窓からは幸運のハート型の猪目(いのめ)窓が見えるのです。

帳場の平机の横に飾られた町家物語館で最も古い雛飾りの写真
光の差し込む小部屋に飾られた7段の雛飾りの写真

左は1階の帳場に飾られたお雛さまで昭和8年、ここでは一番古いお雛さま。
右は2階の小部屋に展示されていたものです。

赤い毛氈の上に飾られた1段のひな人形の写真
畳の上に飾られたお内裏様とお雛様のみのひな人形の写真
部屋の隅にに飾られた7段の雛飾りの写真
襖の向こうに雛段が2つ飾られている部屋の写真
奥の部屋の襖の奥に見える雛飾りの写真
ハート形の窓越しに見える雛飾りの写真

町家物語館に展示されている雛人形は、市内の人から寄贈されたもので、雛まつりが終わると2階の奥の部屋にしまっておいて、来年また飾るんだそうです。
だから、ここに来ると毎年同じお雛さまに会える、そうなんです、春一番が吹いて、突然温かい陽射しの日がやってくる頃には、次の年も、その次の年も、このお雛さまたちに会いたいものです。

あでやかな衣装を着て内裏様やお雛様に仮装している老夫婦の写真
内裏様お雛様に仮装する子供達の写真
たすきをかけて猫と犬の着ぐるみをしている人と記念撮影をしている写真
雛飾りの横の杖をついた婦人をスマホで撮影している男性の写真

今年はあでやかな衣装を着て、内裏様やお雛様に変身する「なりきり体験」が大人気。もちろん年齢制限はなしで、年を重ねられたご夫婦で雛人形になられる人も。このイベントは奈良県立大学のボランテイアによるもので、もう何年も前から郡山の雛まつりでは頑張ってくれています。

下の段の、アニメのキャラクターのようなぬいぐるみは何でしょうね。たすきから雛まつりを盛り上げるために来てくれたことは確からしいけど、まあこれならどんなイベントでも、そのままで参加出来るということか。でも、動物園のイベントでは本物と間違えられたりして…、うーん、まあ無いよな、そういうことはー。