まちかどレポート454

更新日:2021年03月19日

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まちかどレポート

まちかどレポート454 「一休さん」に愛を(松尾寺)

(2016年8月19日撮影 まちかどレポ-タ-安江)

「一休さん」に愛を(松尾寺)(平成28年8月22日掲載)

和尚さんの前で、白い法衣をきた沢山の子どもたちが目をつぶり、座禅を組んで並んでいる様子の写真

日本最古の厄除霊場の松尾寺で、夏季心身修練教室(一休さん)が開催されました。

赤と緑の葉を持つ木々に囲まれて、崖を切り開くように設置された石段の上に立つ本堂の写真

これは、小学生3~6年生の男の子を対象に、小坊主修行を通じて心身共に逞しく、そして優しく知恵のある現代版『一休さん』を育てようというものです。

今夏休みに、第121回~123回(各2泊3日)が開催されました。

毎年毎回、市外・県外からたくさんの参加があるようです。
122回目は、106人の一休さんが修行していました。

白い法衣姿で石段を上がっていく子どもたちを鐘越しにとった写真
夏季心身修練教室(一休さん)の1日のスケジュールを記した紙を写した写真

2日目の6時:起床、7時:座禅、7時30分:食事、8時30分:作務(掃除)、9時30分:法話を「まちかどレポート」させていただきました。

眠そうだった子も、座禅となると背筋をピンと伸ばし、手の形もばっちり。
瞑想、精神集中です。

白い法衣を来た子供たちが座禅を組んでいる手元の写真

朝食は、白粥と梅干。班長達がテキパキとお茶碗に入れ、お茶を配ります。
畳に座り、感謝の気持ちでいただきます。…母親の気持ちでそっと聞いてみました。
…「足は痛くなかった?粥だけではお腹がすかない?…」
「大丈夫、習字は座ってやってるから…」「昨日はちょっとお腹がすいたけど、今日は、慣れました!」…アッパレ!

白いはちまきを巻き、白い法衣を身に着けた子どもたちが配膳を行う様子の写真
陽の光が差し込む畳張りの細長い部屋に左右に分かれて子どもたちが手を合わせて座り、中央でお坊さんが2人向き合うように正座する様子の写真

作務の時間には、本堂の拭掃除や草引きに汗びっしょりになりながらも初めての修行に、友達もできて楽しそうな雰囲気。

本堂の床を中腰になり、真剣な表情で拭き掃除する子どもたちの様子の写真
本堂の手すりを手分けして、水色のバケツに雑巾を浸しながら掃除する子どもたちの様子の写真

参加した感想は?…と聞くと
どこに載せてくれるの?名前もフルネ-ムで載せてや!
写真も撮って!…さすがに現代版・一休さん、サ-ビス満点で話してくれました
ご住職も「一休さんのインタビュ-は、誰でもたくさん聞いてください」と。

瓦葺きの小さな門から和尚さんの跡を一列になって歩いて出てくる子どもたちの様子の写真
  • 上村 春希君(王寺小6年):仏像が好きで4年生の時に参加しました。今年は最後になるのでたくさんの友達を作りたいと思って今年も参加しました。
  • 田中 大翔君(菅原小4年):思ったより楽しかった。修行ができてよかった。お経の紙を大事にして、家でもお経を唱えたい。
  • 村井 駿介君(登美ヶ丘小3年):心が鍛えられた。足は痺れたけど、我慢できるようになった。
  • 藤原 睦生君(兵庫県内小4年):友達ができてよかった。また来たい!
  • 山田 陽大君(三北小3年):思ったより楽しかった。修行(座禅)も足が痛くなかった。
  • 西田 雄翔君(二上小6年):挑戦心が高まった。我慢強くもなった。(...すばらしい感想でした。)

平野主監長から、「この時期でなければできない『しつけ』をしなければならないと知っていただきたい。」と教えられ、

大きな部屋の仏像の前でお話をする和尚さんと座って話を聞く子どもたちの写真

一休さんたちに「感謝の心と思いやりの心が大切です。何が大切か、を考えながら『思いやり』と『感謝』の気持ちを表すことが大事です。相手の立場に立って感じることが大事です。強いやさしさをもっていれば、困難を乗り越えていく力が、大きくなっていきます」と法話されました。

「大本山松尾寺」と書かれた白いのれん越しに、緑に囲まれ、木漏れ日が差し込む中、上へと続く石段の写真

確かに…。心に沁みるお言葉でした。