まちかどレポート455

更新日:2021年03月19日

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まちかどレポート

まちかどレポート455 お地蔵様のプレゼント~地蔵盆~

(まちかどレポーター 丸山)

お地蔵様のプレゼント~地蔵盆~(平成28年8月25日掲載)

白い屋根に水色のシートが掛けられた簡易テントの中に「きもだめし~~」と書かれた黒い看板の後ろで座る子どもたちと親御さん達の写真

お盆の時期も過ぎ、残暑が非常に厳しい毎日ですが、秋が見え隠れする頃となり、私達の近畿の各地でも「地蔵盆」が行われる時期になりました。

8月23日(火曜日)、西下箕山の北向き地蔵尊に行ってきました。

「地蔵盆」とは、お地蔵さんと呼び親しまれている「地蔵菩薩」の縁日(8月24日)を中心にした3日間を指します。また、そのうちの2日間に渡って行われる地蔵菩薩の祭りのことをいいます。
地蔵盆は、道祖神信仰と結びついた路傍や街角(辻)にたたずんでいるお地蔵様が対象です。
地蔵盆の由来には、いくつかの説があり「本来の由来はこれです」という、決まった説がありません。
子どもの成長や幸福を願う地蔵盆の背景には地蔵菩薩のこんな物語があります。親に先立って亡くなった子ども達が、三途の川の賽の河原で、両親や兄弟たちを懐かしみ石の塔を築くと、鬼がやってきてそれを壊してしまいます。それを哀れんだ地蔵菩薩が、子どもたちを抱いて錫杖の柄に取り付かせ、自分が子どもたちの親となって救うことを誓いました。それ以来、町の辻に地蔵菩薩を建立し、子どもの幸せを祈る民間信仰として近畿地方で広まったといわれています。

地蔵盆のような地域に伝承しているいろんな民俗行事を、「語り継ぐ」・「地域・町内で子ども達に伝えていく」活動が、町内の役員さんや市内に転入してきた親御さんの努力で実現・継続しています。ご苦労様です。

少し写真を撮ってきました。ご覧ください。

西下箕山地蔵盆のプログラムのチラシの写真

西下箕山地蔵盆当日のプログラム。

黄色や白や赤に彩られた大きな提灯が下がったテントの中で左右に分かれて座り、すごろくに熱中する子どもたちの様子の写真

地元郡山を歴史的に紹介する楽しい「すごろく」で子どもたちは時間を忘れ遊びました。

赤い布の上に貝を並べ、それを囲むように子どもたちが座り、真剣な表情で貝合せを遊ぶ子どもたちの写真

ルールを教えてもらって「貝合わせ」もやってみました。

沢山のお供え物がある神棚の前で、紺色の服を着た方が紙芝居を行う様子の写真

紙芝居もたくさん見せていただきました。

紙芝居を前で行う方の質問に、座りながら手を上げて答える子どもたちの様子の写真

子どもたちは珍しい紙芝居に夢中でした。

オレンジ色の服を着た男性がマイクを持って笑顔で左側に立ち、白い服を着た女性が中央に立ち、黒い帽子に赤い蝶ネクタイを付けた男性が右側に立ってマジックを行う様子の写真

手品も面白かった。

茣蓙の上に子どもたちが円形になって座り、長い数珠を順番にくっていく様子の写真

「数珠くり体験」は楽しそうですね。

周りで立って見守る親御さん達の前で、細長い茣蓙に円形になって座り、順繰りに数珠繰りを体験する子どもたちの写真

生まれて初めて「数珠くり」を体験したお子さんもいましたよ。

白色でおばけの絵と「きもだめし~」と書かれた黒い布の写真

猛暑が続く中、ちょっと怖い「きもだめし」は懐かしいですね。

住宅街の路地で、水色のシートが路地を渡すように屋根を作り、その下で子どもたちが遊ぶ様子を見守る親御さん達の様子

町内の人々・子供たちが集う姿は、核家族中心の現代社会の中で微笑ましい形ですね。