まちかどレポート474

更新日:2021年03月19日

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まちかどレポート

まちかどレポート474 牛の宮の伝説

(まちかどレポーター佐藤 2017年2月17日撮影)

牛の宮の伝説(平成29年2月28日掲載)

雑木林に建てられた石碑の写真

牛の宮の塚

郡山の池之内町にある「牛の宮」には、次のような伝説が残っています。
『昔、6年の約束で農家に年季奉公で使われていた20才の少年がいた。少年はよく働いたが、3年が過ぎた時に病気で死んでしまった。少年は死んだあと主人の夢にあらわれ、「残りの3年は、明日牛飼いが引いてくる牛を使ってください」と伝えた。この牛もよく働いたが、残りの年季を務めあげると少年の後を追うように死んでしまった。主人は牛のなきがらを丁寧に葬むって、「牛の宮」と書かれた塚を立てた』
この話、なんだか切ないですよね、そうでしょう、少年は死んだあとも、約束の年限を果たすために働かなくてはならなかったのです。だからかわりに牛が働いたのです。この話は封建時代の「身分」というものに縛られていた人々の哀しい記憶を、心優しい人々が、少年の物語にして残したのでしょうか。

景色を見る人々の写真

池之内

イラストがプリントされた紙を掲げる人の写真

豊浦町の民話「とゆらの狸」

椿を見物する人々の写真

椿寿庵・満開の時期は3月以降とか

あぜ道を歩く人々の写真

片桐小学校から野の道を小泉駅に帰る

2月の郡山ボランティアガイドの再発見ウォークは、『民話の里と椿寿庵を訪ねる』で、小泉から池之内や、豊浦八幡、九頭上池などを歩きました。市外の人にも有名な椿の里・椿寿庵にも行きました。途中から雨でした。それでも今年最初の再発見ウォークに、集合地の小泉駅は久しぶりに賑わいました。牛の宮の塚は、古代に掘られた大きな池があったという池之内の小さな森の中に立っていました。まるで、そこは遠い時代の物語への入り口のような場所でした。