まちかどレポート381

まちかどレポート381 坂道を歩む若者たち~郡山高等学校創立120年
(まちかどレポーター 後藤)
坂道を歩む若者たち~郡山高等学校創立120年(平成26年10月6日掲載)
10月1日早朝、城下町散策マップを手に郡山城下をぶらりと歩いてみました。
郡山には、道幅は違えど江戸時代から続く道がいくつも存在します。

写真1.五左衛門坂
五左衛門(ござえもん)坂は、現在の大和郡山病院(旧称奈良社会保険病院)前の急坂を指します。五左衛門坂にはかつて、江戸時代、 享保年中設立の郡山藩の藩校「総稽古所」があり明治維新前には通学生約500名、維新後に約800名が在籍し、大和国最大規模を誇りました。総稽古所は明治2年に改称し「啓明館」になり、明治3年には「造士館」とさらに改称の上、この地から移転します。
時代が下り明治26年10月1日、旧制の奈良県立尋常中学校(現郡山高等学校)が開校しました。折しもこの日が創立記念日でした。 郡高の生徒さんが部活の朝練習に向かうため、法光寺坂を元気よく駆け上がって行く光景を時折、目にすることがあります。

写真2.法光寺坂

写真3.坂道
朝日を浴びた若々しい高校生の後ろ姿を眺めていると、かつて多数の藩士の子弟たちが剣術等の学問に励み、明治に入ると新時代に夢を膨らませながら、この坂道を歩んでいたのかも…と思わず想像してしまいました。

写真4.郡山高校予定表
郡高桜花グラウンド前に掛けられている予定表。野球部の練習日程でしょうか?「ご声援よろしくお願い致します」と書き記されています。
10月末、校内施設工事の都合で一年遅れの創立120年記念式典が予定されている郡高。創立当時から受け継がれている文武両道の精神を胸に、これからも悠々と歴史ある坂道を駆け上がっていってほしいと思いました。私たちも温かく、地域の学校を見守っていきたいですね。
更新日:2021年03月19日