まちかどレポート384

更新日:2021年03月19日

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まちかどレポート

まちかどレポート384 矢田の里に花が咲いたようです

(まちかどレポーター 後藤)

矢田の里に花が咲いたようです(平成26年10月24日掲載)

大和郡山市中心部で「金魚サミットin大和郡山」が開催されていた10月18~19日、市西部の矢田地区では江戸時代の移築民家を活用して「古民家でひらく水彩野の花スケッチ展」が開かれました。
出展者は、市内在住の八尾さん。

室内に並べられた絵と微笑む女性の写真

水彩画の展示で、いつもは生活感のない民家が驚くほど明るくなり、また晴天も後押しして訪れた方は「まるで民家が喜んでいるよう!」とおっしゃっていました。
会場にお越しのお客様と活発に会話する八尾さんの姿からは想像できないくらい、自身が描かれる絵はサラサラと水が流れるような印象です。
何軒も移築民家が立ち並ぶなかで何度も何度も足を運び、この小さな離れ座敷を選んだそう。

古民家と生い茂る木の写真

絵を描くのは忍耐と観察力とおっしゃる方らしく、その観察力で選んだこの民家の雰囲気と、絵とが見事にマッチしていました。
元来、お花が好きで好きな花がいずれは枯れてなくなってしまうのを、何らかの方法でとどめておきたいと感じていた時水彩画と出会い、その出会いの瞬間は「ビビッ」と来たと言います。また今回の古民家での募集のチャンスにも出会うことができ、「出会いは素敵」と明るい笑顔でおっしゃっていました。

室内に並べられたたくさんの絵の写真
額装された植物の絵が描かれたポストカードの写真

来月、大和郡山市中心部では奈良・町家の芸術祭「はならぁと」が開催されます。
昨年まち歩いて感じたことは、空き家が増加していること。
近年、旧城下町では空き店舗等をうまく活用したまちづくりが少しづつ進められています。

八尾さんは取材の最後にこう言っておられました。「自分が描いたものを表現する場があると、さらに張り合いがでる。」「完璧を求めたらいつまでも形にできない、その時々の成果をその都度表現してもいいのでは」と。
全国的な課題である空き家屋が、市民の方やひいては広く県民の方々に気軽に活用できたら、こうした一般の市民の方の活躍の場もさらに広がっていくのではないかとこの展覧会を見て感じました。
大和郡山市のあちらこちらで、幅広いジャンルの花が咲いたらいいですね。