まちかどレポート399

更新日:2021年03月19日

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まちかどレポート

まちかどレポート399 雛巡りと森川杜園と狂言を楽しむ

(まちかどレポーター 丸山)

雛巡りと森川杜園と狂言を楽しむ(平成27年3月5日掲載)

寺に集まる人々の写真

「大和な雛まつり」の期間中ということもあって、沢山の方々が来られました

3月2日、柳四丁目の常福寺本堂で、「芸三職 森川杜園」の著者大津昌昭さんの講演と山添村のいろは会の方々の狂言「寝音曲」を楽しみました。

元奈良女子大学付属小学校副校長の大津昌昭さんの講演は、幕末から明治の黎明期に活躍した森川杜園のお話です。今まで聞いたこともなかった事ばかり、大和郡山とのかかわり、奥田木白との共作や狂言に係って柳澤藩主との交流等々、今までに聞いたことが無いお話を沢山お聞きしました。勉強になりました。ありがとうございます。

ちなみに、森川杜園の遠祖は筒井氏の家臣、祖父の代まで横田に住んでいて、森川杜園の幼名は友吉、のち扶疏、杜園は号。奈良生まれ。絵画を内藤其淵に学び、18歳で岡野保伯に刀法を学び、奈良人形を造ったそうです。彼の作品には名品が多く、明治天皇に献上した舞楽納蘇利置物・法隆寺九面観音模像等の傑作があったようです。また、和歌を伴林光平に学び、狂言・点茶等も能くしていたようです。明治27年(1894)没、享年75歳。

また、山添村のいろは会の方々の狂言「寝音曲」では、主人に謡を謡えといわれた太郎冠者が、酒を飲まないと声が出ないとか、妻の膝枕でなければ謡えない等注文を付けます。主人は太郎冠者に酒をふるまい、自分の膝に寝かせて謡を…。能とは異なり、非常に分かりやすり面白かったです。

当日の写真を少し撮ってきました。ご覧ください。

寺の入り口と看板の写真

常福寺前景

壁に貼られたお話の会のチラシの写真

お話会の案内書

着物を着た2人の男性の写真

主人が太郎冠者にお酒を盛って、謡を督促します。

倒れる着物を着た男性の写真

太郎冠者が主人に膝枕をしてご満悦な場面、来られた皆さんからは、多くの笑いが…

本を手にする男性の写真

熱演公演中の大津昌昭さん

室内に飾られた雛飾りの写真

柳四丁目の常福寺に入って直ぐ左に飾られている段飾り雛です。