まちかどレポート263

更新日:2021年03月19日

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まちかどレポート

まちかどレポート263 新木山古墳に手向けられた美しき紫陽花

(まちかどレポーター 丸山)

新木山古墳に手向けられた美しき紫陽花(平成24年6月20日掲載)

6月17日の朝、新木山古墳に行ってきました。

新木山古墳は、1「古墳」として、2 「映画(茜色の約束)のロケ地」として有名ですね。映画「茜色の約束」では、少年リカルドと金魚養殖場の家の少女花子が主役となり、大和郡山市の金魚田とこの新木山古墳周辺をベースに映画は展開しました。

新木山古墳は全長122.5mの前方後円墳、周囲に周濠が巡っています。いままで、6世紀の築造とされてきました。宮内庁は、明治期に被葬者は確定的に特定できないものの皇族が埋葬されているとして「陵墓参考地」として管理。そして、被葬者は、桓武天皇につながる阿部古美奈を「該当御方」として「陵墓」の「墓」と指定しました。

昨年、発掘現場を報道関係者に公開。墳丘の裾に12か所の試掘溝を設定し、11月11日、現場公開発掘調査が行われました。約120平方メートルを発掘。墳丘の裾に葺石があったほか、家形等の形象埴輪や円筒埴輪の破片が数100点あまりが出土。祭祀用とみられる笊(ざる)形土器等も見つかりました。円筒の破片には、野焼きを示す黒斑があったこと等から、5世紀前半の古いタイプの埴輪で、古墳はこの時期に築造された可能性が高まったそうです。
また、墳丘の葺石はほとんど失われており、16世紀末に築かれた郡山城の石垣の裏込め石に使われた可能性があることも分かったそうです。

このように古代と郡山城築時に対する夢とロマンに溢れる新木山古墳の傍らに、美しい紫陽花を見つけました。あたかも、古代大和王権の首長に手向けられた花のようでした。

それでは、前置きが長くなりましたが、新木山古墳と紫陽花の花をご覧ください。

バス停から古墳を覗く風景写真

南郡山のバス停直ぐに新木山古墳はあります。

池の中で緑が群生している古墳の写真

東方向、芦が池の向うに新木山古墳があります。

緑に覆われた古墳を別の角度から撮影した写真

この角度の風景、映画「茜色の約束」で何度も見ましたね。

古墳を削って作られた県道の写真

皇紀2600年奉祝事業に関わって、県道が拡幅され古墳本体が削られ、陪塚もなくなってしまいました。残念です。

雑草の中ひっそりと咲いている紫陽花の写真

美しい紫陽花の花も、雑草に圧倒されて可哀そうです。

青い花びらを開いている紫陽花の写真

額紫陽花、繊細な作りで美しい。

薄紫色の花びらが満開の紫陽花の花の写真

少しアップで撮影