まちかどレポート109

更新日:2021年03月19日

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まちかどレポート

まちかどレポート109 矢田寺の石造仏の謎知っていますか? ~第1の謎

(まちかどレポーター 丸山)

矢田寺の石造仏の謎知っていますか? ~第1の謎(平成22年11月19日掲載)

第1の謎 「十三仏」

日本家屋の前に立つ銅像の写真

十三仏

矢田寺には室町~織豊時代の造立の地蔵石仏がたくさんあります。

平成9年(1997)、大門坊の墓地改修時、地下50~60センチメートルの所からうつ伏せの恰好で埋まっていた石造仏が発見されました。それは、像身だけで150センチメートル、上幅57センチメートル、厚さ上部13センチメートルの大型の十三仏で、花崗岩製の舟形板碑形式です。
表面はノミの刃跡が鋭く残り、裏面は荒タタキ仕上げ。表面トップに虚空蔵菩薩、その下に四段三列で十二仏を配置しています。

この石造仏の最大の謎は、向かって左下部に「光秀」という刻銘がある事です。

刻銘「光秀」については、郡山城築造にあたり指示・監督に来た明智光秀の造立であるとか、又は、豊臣秀長の室であった尼僧の光秀が、秀長をはじめ郡山豊臣家の菩提を弔う目的で造立したとか諸説あります。

現在、十三仏は大門坊を入ってすぐ左側で東向きに配置されています。
写真撮影を何度も何度もトライしましたが、向かって左下部に「光秀」という刻銘を上手く撮る事はできませんでした。残念です。何時かきっと上手く撮りたいものです。

右側に石の大門坊の標識、石畳の奥にあるお寺の写真

大門坊の正面です。正面の左奥に十三仏の石仏があります。

次回は矢田寺の本堂に上る石段北側の「耳石」の話を紹介しましょう。