まちかどレポート112

更新日:2021年03月19日

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まちかどレポート

まちかどレポート112 矢田寺の石造仏の謎知っていますか? ~第2の謎

(まちかどレポーター 丸山)

矢田寺の石造仏の謎を知っていますか?~第2の謎(平成22年11月22日掲載)

第2の謎 「石段耳石」

寺に続く大きい石の階段の写真

矢田寺には春日杜と本堂に上がる「石段耳石」に気になることがあります。

春目杜の石段耳石には「正平二年十月日」と刻まれています。
本堂に上がる石段の右側の耳石の一番上から「貞和四年子戌二月十五日施主…」と刻まれています。見る角度を変えてみると薄っすらと宇が浮き上がってきます。しかしながら、「施主」以降は解読不能です(時代を経て、耳石が移動又は字面を隠したのかもしれません)。

階段の石を拡大して撮影した写真

正平二年(1347)と貞和四年(1348)の紀年号は石段造立銘としては最古であり、正平は南北朝時代の南朝であり、貞和は北朝の年号です。
南朝と北朝という相反する政治権力をイメージさせる石造物が同じ場に存在する事をどの様に考えたら良いのでしょうか?皆さんはどの様に思われますか?

本堂に上がる石段の北側耳石の方を撮影してきました。何度もトライしましたが上手に撮影できず残念です。又、矢田寺を訪れる時はきっと…

次回は「見送り地蔵」や「みそなめ地蔵」の話を紹介しましょう。