まちかどレポート191

まちかどレポート191 保育園の「反戦・平和の集い」
(まちかどレポーター ジル)
保育園の「反戦・平和の集い」(平成23年8月12日掲載)
日本の戦争が終わって今年で66年。世界では今でも戦闘が続き、沢山の人々が命を落とし傷ついて苦しんでいます。中でも小さな子ども達の犠牲には目を覆いたくなり居たたまれない気持ちになります。
保育園ではビデオや絵本を通して、またお年寄りの体験話しを聞いて、“命の大切さ” “食べ物の大切さ” などについて年齢にあわせて教えています。職員にとっても戦争や平和について考えるきっかけになっています。
今回は新町保育園で、地域のお年寄りを招いて実施された「反戦平和の集い」の様子を紹介します。ビデオは、実話の「火の海大阪」を鑑賞しました。

ビデオを観ている子どもの様子です。
後姿からも真剣に観ているのが伝わってきます。


高岡さんから「防空壕って知ってる?聞いたことある?」…「うう~んしらぁ~ん」丁寧に説明をしてくださっています。

森下さんからは 「ビデオの中で、大阪が真っ赤に燃えてたやろ!おじさんは子どもの時に、この目で見たんやで!」…熱の入った話しに子ども達は 「ええっ…」「うそ~」とびっくりの声を上げていました。

食べ物の話しです。
子どものおもちゃを使って分かりやすく
「食べ物は大事にしようね、無くなったら困るやろ!」等

「好き嫌いしやんと食べるわ。」
「給食残さへん!」

部屋に戻って先生や友達と話しあっている4~5歳児です。「こわかったぁ~」 「爆弾落ちた所が一番こわかった。」「背中の赤ちゃんに爆弾が当たって死んだのが可哀想やった。」などなど…

5歳児の担任の両親がこの時大阪に住んでいて怖かった…と 聞いた話しも子ども達にしていました。
体験談の内容
- 高岡さん
- 防空壕へ入った話し。
- 戦争に行ったお兄さんが死んだ話し。
- 子どもでも家の仕事を手伝った話し。
「戦争を知らないあなた達ですが、お話しを聞きながら大きくなって『戦争はだめ!いやだ!』と声を出して下さい。」
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森下さん
- ビデオに出てくる場面の実体験の話し。
- サイレンが鳴ると逃げた話し。
- 食べる物がなかった話し。虫が食べる物は人間も食べられる…と聞いて色々な草を食べた話し。
「好き嫌いしないで有難くおもって、何でも食べて大きく育って下さい。」
あとがき
子ども達には難しい内容の部分もあったけれど、4~5歳児には心に伝わる事も多くあったと思いました。時が経つにつれて戦争の事実が風化して次の世代へ伝える人も少なくなっていくなかで、色々な資料や絵本も紹介されているので、親子で読んで正しく語り伝えて行く事は出来ると思いました。
更新日:2021年03月19日