浸水被害発生時の消毒方法について



被災した家屋での感染症対策(厚生労働省)より
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「浸水した家屋の感染症対策」の説明 拡大画像 (PDFファイル: 949.7KB)
「清掃作業時に注意してください」の説明 拡大画像 (PDFファイル: 85.6KB)
「感染症予防のためには清掃と乾燥が最も重要です」の説明 拡大画像 (PDFファイル: 270.2KB)
台風や大雨などにより家屋等が汚水に浸水すると、細菌が増えるなど感染症や食中毒が発生しやすい環境になります。そのような場合は、衛生対策や消毒を行うようにしてください。
衛生対策について
家屋などが浸水した場合、次のとおり清掃及び消毒し、衛生対策を行ってください。
清掃:まずは汚れを洗浄し、除去します
注意
- 室内を乾燥させるため、できる限りドアと窓を開放してください。可能なら扇風機を使用してください。
- けがを防ぐために厚手のゴム手袋、ゴム長靴(あればゴーグルを付けて目も保護)、ほこりを吸い込まないためにマスクを付けて清掃にあたって下さい。
- 床、壁、金属部分、調理台、シンクなどは水と石けん(洗濯石けんや食器用洗剤)で洗い流し、泥や破片を取り除いてください。
- 浸水して洗うことのできない家具(カーペット、布製ソファーなど)は撤去してください。
- 浸水した衣類、布類は熱水洗濯、あるいは80度の熱水に10分以上漬けたあと洗濯し、乾燥させてください。
- 作業終了後は、しっかり手を洗ってください。清掃時に着ていた服は、汚れていない服と区別して洗濯してください。
清掃の具体的な例
(1)床上浸水の場合
室内は、食事や睡眠など生活を行う場所のため、泥や汚れを十分に取り除いたあと、消毒をします。
- 水が引いた後、濡れた畳や家の中の不要なものを片付けます。
- 汚れた家具や床・壁などは、水で洗い流すか、雑巾で水拭きするなどします。
- 食器類や調理器具などは、水拭きして汚れをきれいに洗い流します。
- 食器棚や冷蔵庫などは、汚れをきれいに拭きとります。
- 床下や庭などの消毒は原則不要です。
(2)家の周囲や床下浸水の場合
土砂等を取り除いた後、水道水で洗い流し、しっかり乾かすことが重要です。床下に流れ込んだ土砂や水分が残っている場合、その湿気により、家の基礎や土台(床組)などに影響が出る場合があります。
- 汚泥や不要なものなどを片付けます。
- 庭木や外壁に付いた泥は、水で十分に洗い流します。
- 床下換気口のごみを取り除き、床下の風通しを良くします。
- 床下はスコップや流水を用いて汚泥を取り除いた後、雑巾などで水気をなくし、扇風機などにより強制的に換気し、乾燥させます。
- 床下や庭などの消毒は原則不要です。
消毒:清掃・洗浄後に乾燥させてから消毒します
注意
- 消毒は、必ず泥や汚れを除去した後に行います。清掃が不十分であると効果を発揮できません。
- 洗浄や拭き取りにより十分に汚れを除去して、乾かした後、消毒します。
- 食品を取り扱う場所、こどもが遊ぶ場所の表面はしっかりと消毒します。
食中毒及び感染症の予防対策について
- 水に浸かった食品や、停電により保存温度が保てなかった要冷蔵・冷凍食品は廃棄してください。
- からだに異常を感じたら早めに医療機関で受診してください。
- 食事の前や用便、清掃の後などは、石けんと流水でしっかりと手を洗ってください。
消毒薬の使用方法
(消毒薬を取り扱う時は、ゴム手袋を着用すること)
消毒対象 | 消毒薬 | 調整方法 | 使用方法 |
---|---|---|---|
手指 |
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食器類 流し台 浴槽 |
次亜塩素酸ナトリウム(家庭用塩素系漂白剤) (市販の家庭用ハイターやブリーチの原液濃度は約5%) |
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食器類 流し台 浴槽 |
消毒用アルコール |
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食器類 流し台 浴槽 |
熱湯消毒 |
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食器類 流し台 浴槽 |
10%塩化ベンザルコニウム |
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家具類 床 堅い表面 |
次亜塩素酸ナトリウム(家庭用塩素系漂白剤) (市販の家庭用ハイターやブリーチの原液濃度は約5%) |
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家具類 床 堅い表面 |
消毒用アルコール |
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家具類 床 堅い表面 |
10%塩化ベンザルコニウム |
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井戸水 | 清掃 |
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浄化槽 | 清掃 |
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- 塩化ベンザルコニウム(逆性石けん)、アルコール、次亜塩素酸ナトリウム(塩素系漂白剤)の使い分けについては、以下を基準として考えます。
- 汚染の程度がひどい場合、長時間浸水していた場合は、できるだけ次亜塩素酸ナトリウムを使用してください。
- 対象物が、色あせ、腐食などにより次亜塩素酸ナトリウムが使用できない場合は、アルコール、塩化ベンザルコニウムを使用してください。
- 消毒薬は使用する時に上の表を参考に希釈してください。作り置きした消毒薬は効果が十分発揮できません。
- 消毒薬は色々な濃度のものが市販されているので、希釈倍率には注意してください。
出典
一般家屋における洪水・浸水など水害時の衛生対策と消毒方法(暫定版ガイダンス)(日本環境感染学会のサイト、外部リンク、新しいウインドウが開きます)
参考リンク
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更新日:2023年06月05日