山中銀行
添上郡明治村大字北之庄(現奈良市)の大地主、山中太兵衛によって設立された個人銀行で、資本金10万円をもって明治33年4月13日から柳3丁目で開業した。商工業の盛んな郡山の土地柄だけに、資本需要も活発で、毎期3000円台の利益をあげ、着実に積立金を増やしていたが、山中太兵衛は「急速に成長した経済に対応するには、小資本の銀行では地方金融を充分に果たすことはできない」として、営業満期直前の大正9年4月9日、山中銀行の営業すべてを吉野銀行へ譲渡し、郡山は支店となっている。
吉野銀行は、明治28年8月15日吉野郡下市町に開業し、昭和9年6月南都銀行新立のため、その歴史を閉じ、吉野銀行郡山支店は南都銀行南支店となった。