叡尊
思円、西大寺中興の祖で大茶盛の創始者(1201〜1290)。建仁元年(1201)添上郡箕田(現白土町)に生まれる。11歳で家を離れて醍醐の叡賢に師事、17歳で剃髪して後に東大寺に入る。海竜王寺にも住み、西大寺に移ってから同寺を復興。文永4年(1267)般若寺を修復、飢者数万人を救ったという。
弘安2年(1279)後深草、亀山両上皇に戒を授け、後宇多天皇もまた菩薩戒を受け、叡尊に師弟の礼を執った。正応3年(1290)西大寺で病没。正安2年(1300)後伏見天皇は叡尊の徳を讃えて興正菩薩の名を贈った。
白土町にある「興正菩薩誕生地」の碑は昭和14年3月薬師寺管長橋本凝胤の建立。